「科学」と「詩」のあいだ


ほそい ほそい おつきさま、
こっちむいて。
おなかが すいてるの?
ぼくと おんなじだね。


『おつきさま、こっちむいて』は、お月さまのある風景と、呼びかけの言葉が見ひらきになっている絵本。

あるときは、アイスクリームみたいにおいしそうで、あるときは、ずっとうしろをついてくる。

さまざまな表情をみせるお月さまに、男の子はいろんな思いを抱きます。


地球から一番近い天体である月。
ヒトは、夜を照らすその明るさをよろこぶだけでなく、名月を愛でたり、孤独をいやされたり、物語を発想したりしてきました。


10才の長男は、月の写真を撮ることが趣味の一つになっています。
できた写真を見て「うん、この形は特にアイスクリームに見えるなあ」。
写真に絵を描き、遊んでいました。


「科学」と「詩」のあいだ。
この絵本が、<見方>の種まきをしてくれたのかな、と思っています。


(松井/記)

ことば×からだ☆おやこ絵本ワークショップ

イシス子ども編集学校による親子向け絵本ワークショップ。 絵本づくりワークや言葉遊び、手遊びを通して、ことばとからだをのびのび、いきいき、育てます。 《絵本の読み方が広がる 親子の会話が変わる》