ひとつのものからいくつの形が出てくる? 科学の見方のタネを育むおやこワークショップ

第2回 ことば×からだ☆おやこ絵本ワークショップは、「もののかたちを写しとる」というお題で取り組みました。2017年11月26日(日)に大阪上本町で開催した模様をお伝えします。


今日はなにをするのかな?

いつものように絵本のミニライブラリーがお出迎え。

子どもたちは、前回一緒だったお友達や初参加のお友達の顔をみながら、今日はなにをするのかな?とワクワク、ドキドキの表情です。


好評♪ 恒例の「じゅんびうんどう」

ナビゲーターと参加の親子たちがあいさつをしたら、「じゅんびうんどう」のスタートです。今回は『あんたがたどこさ』(ましませつこ 絵、こぐま社)より、わらべうた遊びをしました

1.一人で遊ぶうた「こどもと こどもが」

2.二人で遊ぶうた「てっての ねずみ」

3.みんなで遊ぶうた「おすわりやす」
4.唱えて遊ぶ 連想うた「いろはに こんぺいとう」

順番に進めて触れあうと、大人と子ども、子どもと子どもの距離がぐっと縮まりました。


《きょうのお題》もののかたちを写しとろう!

いよいよ、『なぞってみたよ』絵本づくりワークが始まります。ナビゲーターが「今日は、この本を素に、みんなで新しい本を作ります!」と呼びかけて絵本をひらくと、子どもたちが一斉に集まってきました。

まずは、絵本作りの素となる絵本、『なぞってみたよ』(福知伸夫 作、福音館書店 ちいさなかがくのともシリーズ)の読み聞かせ。子どもたち、じーっと見て、聞いています。

次に、大きなスーツケースが出てきました。ふたを開くと、牛乳パック、メガネ、亀のぬいぐるみ、はさみ、ミニカー、CD、コーヒーの缶、髪どめなど、たくさんのアイテムが入っています。この中から自分がかたちを写しとってみたいものを選ぶのです。子どもたち、われ先にとアイテムを持っていきます!

紙にアイテムを押しあてて、ペンやクレヨンで形をなぞります。ひとりでやるのが難しい場合は、親がアイテムを押さえてサポート。みんな、真剣です。途中、線が輪郭から大きくはみ出し、イヤになって逃げだしちゃう子もいたけれど、やっぱり気になって戻ってきました。そうそう、もう一度やってみよう。

なぞり終えると、親はもう一枚のシートにアイテムの名前を書きます。ひとりのお母さんがなぞっている缶を指して「これは何と書けばいいのでしょう?」と尋ねると、ナビゲーターは「名前も自分で考えましょう」。作ることは、遊ぶこと。名前も自分でつけるのです。

「写しとる+名前をつける」を繰り返すことで、同じものから様々なかたちがとれること、異なるものでも同じ形になることを実感できてきます。

なぞった絵の鑑賞会「これはなんでしょう?」

できあがった作品を張りだすと、壁いっぱいになりました。

ここで、絵を見て、写しとったものの名前を当てるクイズがスタート。ナビゲーターが「これはなんでしょう?」とたずねると、「ハイ!ハイ!ハイ!」「私も私も!」と、答えたくてしょうがない子どもたちが、飛びあがって手をあげます。

絵のシートの後ろに名前のシートが隠されています。紙をめくると答えが書いてあるという仕掛けに、子どもたちのテンションは最高潮!

最後に、全部のシートをひとつに綴じて本にします。表紙の「さく・え」の欄に氏名を書いて、完成です!


出来上がった「みんなの本」を味わおう

「みんなの力で書いた本が綴じあがりました!」とナビゲーターが声をかけると、子どもたちが集まってきます。あらためてナビゲーターが音読し、自分たちで作った絵本をたっぷり味わいました。


今日のワークについて

『なぞってみよう』は、普段見ているもののかたちを写しとるワークでした。置き方を変えるとカタチも変わること、遊びながら実感していただけたと思います。<おなじ>から生まれた<ちがうかたち>。「なぜ?」は科学の見方の種になります。
お家でもまた、おもしろいかたちを見つけてみてください。


『くらしの中のわらべうた』

太古の昔、言葉は歌から生まれたといわれています。“共に読む”の一番原初的なありかただったかもしれません。
リズムのあるフレーズはおぼえやすいので電車の待ち時間など本を持っていないときでも歌って遊べます。なんだか大人もほっとする時間になります。

ことば×からだ☆おやこ絵本ワークショップ

イシス子ども編集学校による親子向け絵本ワークショップ。 絵本づくりワークや言葉遊び、手遊びを通して、ことばとからだをのびのび、いきいき、育てます。 《絵本の読み方が広がる 親子の会話が変わる》